プロの視点

麦嶋 俊也

宅地建物取引主任者 ファイナンシャルプランナー 上級定借アドバイザー
教員免許 少林寺拳法初段

『資産をリスクから守り、活かすことのできる』コンサルティングパートナーでありたい

専門分野
不動産投資
職種
不動産投資コンサルティング
営業地域
関西圏
強み・特徴
物件選定・バリューアップ

「富動産投資のススメ」その2

『富』動産投資とは、人生をより楽しく、豊かに生きる為に、時間・経済的自由など、多くの富を投資家にしっかりともたらしてくれる賢者の不動産投資の事。

その2、物件を見つける
新聞・チラシの投資用不動産広告を読み解くチェックポイント!

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不動産投資家としての準備を始めると、それまではあまり気にも留めなかった投資用不動産の広告が途端に目に付くようになります。日経新聞を購読されている方でしたら、特に木曜日に収益・投資物件の新聞紙上の広告や折込みチラシが多い事に気が付く筈です。

不動産投資行動の最初の段階として、投資家は不動産広告の中から気になる物件があれば、その物件情報を掲載している不動産業者に電話かメールで問い合わせをして、物件案内書や地図等の物件の詳しい資料を送ってもらい、その資料を見た上で、さらに検討するという事をします。比較検討できる物件数は多いに越したことはありませんが、ただ思いつきで、闇雲に資料請求をしても、次第に収拾がつかなくなって来て、無駄な手間や時間が増えるばかりで、物件を実際に見に行ったり、金融機関と交渉したりという次のステップになかなか移れなくなってしまいます。

そこで今回は、沢山の不動産物件情報の中から、無駄な資料請求や担当者とのやり取りをなくし、効率よく物件を選択・絞込みをする為に必要な、投資家として最低限押さえておきたい投資用不動産広告を読み解くチェックポイントをご紹介したいと思います。

「物件価格」売主希望価格

物件概要書では、価格の欄に「相談」とか「入札」とか記載されているものもありますが、広告では必ず「価格」を総額表示しなくてはなりません。不動産は高額商品なだけに、単位は億円か万円で、□億○,○○○万円(税込み)という様に記載されています。あくまで売主の希望金額なので、購入が具体的になった段階で、価格交渉は可能です。

数百万円の区分所有マンションから数億円の商業ビルまで、広告に掲載されている物件の価格は様々ですが、自分が検討する物件の価格帯(予算)についてはいくらぐらいで考えたら良いのでしょうか。通常、不動産投資はレバレッジを効かせる為に、融資を利用します。いくらの融資が受けられるかは、物件に対する金融機関の評価や投資を行う人(融資を受ける人)の与信によって違いますので一概には言えませんが、物件・投資家の担保評価、与信が高ければ、フルローン(全額融資)も可能です。

但し、購入に必要な諸経費(税金・手数料など)まで融資を受ける事(オーバーローン)は、別に担保がないと難しいので、諸費用支払分(物件価格の7%~10%程度)は、自己資金を用意しておかなくてはなりません。

ですから、ざっくりとですが、自己資金として現金1,000万円をお持ちの方であれば、フルローンが組める物件の場合では、1億円~1億4,000万円程度の物件購入が計算上は可能となります。(最近は、フルローンが組める物件自体が少ないのですが・・・)ちなみに、消費税は購入する不動産の内の建物部分にしか掛かりませんので、土地と建物の按分割合によって消費税額が変わります。

「所在地」登記簿上の地番

広告で記載されている物件の「所在地」については、物件の特定を避ける為、大抵は『・・・市・・・町・・丁目』までしか表示されていません。自身がよく知っているエリアであれば必要ありませんが、所在地があまり知らない地名、町名だった場合には、グーグルマップなどの地図情報サイトを使って、所在地の大体のイメージを掴んでおいた方が検討しやすくなります。

「交通」最寄り駅までの交通手段と所要時間

交通機関名『・・・』線『・・・』駅 徒歩◎◎分と、記載されています。これは皆さんも良くご存知だと思いますが、徒歩1分の距離は約80mとして計算します。但し、駅の端から目的地の端までの距離を徒歩時間として表したものですから、駅の出口が実際に乗降する場所から離れている場合等は、表示徒歩時間以上に到着時間が掛かる事はよくあります。その不動産を利用する人にとって、駅から近いに越したことはありませんが、駅近が物件査定上、全てプラス要因に働くかどうかは、物件種別と地域の特性によります。又、最寄り駅がどんな駅かというのは、不動産の評価上とても重要な要因となりますので、先程の所在地を地図で調べたのと同様に、駅をウイキペディアなどで事前に調べておいても良いかもしれません。

「構造・規模(階数)」

構造によって、税務上、「建物の法定耐用年数」が定められていますが、この法定耐用年数は、借り入れの際の「可能返済期間」と確定申告時の「減価償却」に関係のあるとても大事なポイントとなりますから、きちんと確認しておく必要があります。参考として、建物の法定耐用年数については、住宅の場合、

  • * 鉄骨鉄筋(SRC造)または鉄筋コンクリート(RC造)造で47年。
  • * レンガ、石、ブロックで38年。
  • * 金属造(R造)骨格材の肉薄4ミリ超で34年。超4ミリ以下で27年、3ミリ以下で19年。
  • * 3木造(W)または合成樹脂で22年。
  • * 木骨モルタル造で20年。

設備は15年償却となっています。規模とは、地下何階付きの何階建ての建物かを表します。

「土地面積」、「建物延床面積」

これは、その建物の内で実際に使用収益できる面積はどれくらいあるのかを考える時の基礎の数字となります。通常は、「㎡」で表示されていますが、1坪が3.3㎡ですから、平米数を3.3で割れば、坪数が出ます。増築しない限りは床面積を増やす事ができませんので、延床面積の内の賃貸可能な面積にそのエリアの相場賃料単価を掛ければ、おおよそですが、満室時の収入見込みを算出する事ができます。

「建蔽率」敷地面積に対する建築面積・「容積率」敷地面積に対する延床面積

指定された建蔽率や容積率を実際の建物がオーバーしている場合、違法建築として行政から改善指導や命令等の処分があったり、既存不適格となって、建て替えが制限されるケースがあるので注意が必要です。また、違法の程度がひどいと、金融機関の融資審査において問われ、融資不可となる事もあります。

「築年」

年号(昭和、平成)・・年・・月築で表示される事が多いようです。先程の構造との組み合わせによって、今年は築何年目だから、法定耐用の残年数はあと何年あるという見方ができます。建物の評価額を積算価格として算出する際にも必要なものです。建物の耐震性の目安となる1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた新耐震基準に適合する建物か否かは、対象不動産の評価上とても重要なポイントとなります。

「年収」

実績の賃料収入(共益費)を含む。※公租公課その他必要費用を控除する前のもの

「年間想定利回り」(現行・満室)

不動産(看板・駐車場などを含む)が賃貸された場合の年間予定賃料総額の取得対価に対する割合。取得対価には、不動産の購入にまつわる諸経費、税金、手数料等は含まれていない。満室想定利回りを算出する際に採用されている想定賃料は、周辺の相場を参考に、売主側の誰かが決定したものだと思われますが、どんな優秀な物件も、常に入居率100%は有り得ないと言う事を肝に銘じなくてはなりません。